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岩綿吸音板~捨貼り工法されているときの採取に注意~
アスベスト調査分析株式会社【ARA】 調査分析事業部 分析チームです。
今回は、「岩綿吸音板」と「捨貼り工法」についてご紹介します。
①岩綿吸音板とは?
岩綿吸音板は、ロックウールを板状に成型し、表面仕上げをしたものです。
ロックウールは岩綿とも呼ばれ、アスベストである石綿と1文字違いですが別物です。
岩綿吸音板は、1987年頃までの製品にはアスベスト含有の可能性があります。
②岩綿吸音板の特性
岩綿吸音板は、軽量で、不燃性、断熱性、吸音性能に優れていて、内装では天井材、外装では軒天井材として使われています。
模様が化粧石膏ボードと似ていますが、化粧石膏ボードには吸音性がありません。
簡単な見分け方として、爪などが刺されば岩綿吸音板で、刺さらなければ化粧石膏ボードです。
また、岩綿吸音板は、板同士の境目がぴったりとしている(図A)といった特徴がみられることがあります。
一方、化粧石膏ボードは、ボード同士の境目が少しくぼんでおり(図A)、ボードの模様の奥に石膏ボードを挟んでいる茶色の紙が見える(図B)場合があります。
③捨貼り工法
岩綿吸音板の施工方法のひとつに捨貼り工法があります(図C)。石膏ボードを下地として施工する方法です。
この石膏ボードと岩綿吸音板は、同じ年代に施工されたものとは限りません。
書面調査や現地調査、必要であれば分析において、片方だけではなく両方の建材を確認することで、アスベスト含有の正確な判断ができます。
捨貼り工法により施工された岩綿吸音板を採取する場合は、忘れずに下地の石膏ボードも採取をお願いします。
弊社では、捨貼り工法の建材(石膏ボードと岩綿吸音板)は合わせて1検体として扱い、層ごとにアスベストの含有の有無の判別が可能です(図D、E)。
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